あの送金大手も暗号資産に!?ウエスタンユニオン独自ステーブルコインが5月発行へ

3行でわかるこの記事

  • 何が起きた? 海外送金大手のウエスタンユニオンが、独自のステーブルコイン「USDPT」を5月に発行する計画を明らかにしました。
  • 重要なポイント USDPTは米ドル連動で、ソラナのブロックチェーン上で発行され、Anchorage Digital Bankが発行体を担います。
  • なぜ注目? 1851年創業の送金老舗が、ついに暗号資産を本業の中に組み込み始めたからです。

はじめに

「ステーブルコイン、話題になってるけど、いつ自分の生活に入るんだろう?」

そんな期待の気持ちで待っている方も多いかもしれません。
今、世界中で海外送金を担ってきた老舗の会社が、自前のステーブルコインを5月に出そうとしています。

この記事では、こんなことを解説していきます。

  • USDPTって何?普通のステーブルコインと何が違うの?
  • なぜウエスタンユニオンが今このタイミングで動いたのか?
  • 私たちの暮らしや海外送金にどう影響するのか?

難しそうに見えるかもしれませんが、できるだけわかりやすくお伝えしますね。

ひとことで言うと

170年以上の歴史を持つ海外送金大手が、米ドルに連動するデジタル通貨USDPTをソラナの上に発行し、自社の送金網を裏側からアップデートしようとしています。ここからは、その背景と仕組みを順番に見ていきましょう。

そもそも、ウエスタンユニオンってどんな会社?

ウエスタンユニオンは、アメリカに本社を置く海外送金の老舗です。世界200を超える国と地域に拠点があり、空港や街のコンビニのような小さな店舗からでも、海外で働く家族にお金を届けられるサービスとして長く使われてきました。

イメージとしては、世界中に張り巡らされた送金専用のレジ網です。海外で働く人が母国の家族に給料を送るとき、銀行口座が手元になくても現金を渡しに行ける、その下支えをしてきました。

CoinPostによると、その会社が独自のステーブルコインを発行する計画を発表しました。具体的なローンチ予定は2026年5月で、米ドルと1対1で価値が連動するデジタル通貨です。

USDPTって何?普通の暗号資産とどう違う?

USDPTは、価格が常に1ドル前後で安定するように設計された「ステーブルコイン」と呼ばれる種類のデジタル通貨です。ビットコインのように値段が大きく動くタイプとは違い、価値の物差しを米ドルに合わせて固定する作りになっています。

複数の海外メディアの報道によると、USDPTはソラナと呼ばれる高速処理が得意なブロックチェーンの上で動き、発行体は暗号資産分野で銀行免許を持つAnchorage Digital Bankが担当します。

表に見える顔はウエスタンユニオン、裏でデジタルなお金を発行する金庫番が暗号資産専門の銀行、という分担です。

なぜ今、送金老舗がデジタル通貨を出すのか?

理由は大きく2つあります。

ひとつは、海外送金の裏側で長年使われてきた銀行間の通信網が、コストやスピードの面で限界を見せ始めていることです。海外送金は、送金会社が現地の銀行とやり取りをして、代理店どうしで残高を清算する手続きが裏で動いています。ここに数日かかったり、為替や手数料が積み重なったりします。

USDPTは、その「裏側の清算」を24時間動くデジタル通貨に置き換えるための部品として位置づけられています。海外メディアの報道では、まずは消費者向けというより、ウエスタンユニオン自身の代理店どうしの精算に使う計画とされています。

もうひとつは、米国でステーブルコインを巡るルール作りが進み、大手企業が腰を据えて参入できる土台ができてきたことです。決算説明会では、自社の競争力を保ち、コストを下げるための一手だと説明されています。

私たちの送金や買い物はどう変わる?

USDPT自体は、まずは会社の裏側で使われる予定なので、私たちが直接ウォレットに入れて使う場面はすぐには来ないかもしれません。ただ、その先にある計画はかなり身近です。

ウエスタンユニオンは、ステーブルコインを保有して使える「Stable Card」と呼ばれるカードを2026年中に出す予定だと公式に明らかにしています。これは、ドル連動のデジタル通貨を持ったまま、世界中の店舗で支払いに使えるカードです。

イメージとしては、海外旅行先のお土産屋さんで、財布の中の現金ではなくスマホアプリの中のドル残高で支払う、というシーンに近いです。物価が不安定な国の人にとっては、自国通貨に換えずにドルのまま受け取って使える、という選択肢が増えます。

加えて、暗号資産のウォレットとウエスタンユニオンの店舗網をつなぐ仕組みも始まると報じられており、最初のパートナーは4月27日の週から稼働しているとされています。スマホアプリのデジタル残高を、街の店舗で現金として受け取る、という流れも徐々に整っていきそうです。

これから何が起きそう?送金分野のドミノ倒し

送金業界では、USDCというドル連動のデジタル通貨を使った海外送金や、別の送金大手の取り組みなど、似た動きが続いています。今回のウエスタンユニオンの参入は、その流れにとって大きな後押しになります。

身近な変化としては、海外で働く人が日本の家族に送金するときの手数料や、到着までの時間が、これから少しずつ下がっていく可能性があります。クレジットカードや銀行振込と並ぶ第3の選択肢として、ステーブルコインで送って、現地でカードを使う、という流れが珍しくなくなるかもしれません。

5月のローンチに向けて、追加の発表や対応国のリストが出てくる見込みです。

用語ミニ解説

  • ステーブルコイン: 米ドルなどの法定通貨と価値を連動させたデジタル通貨。ビットコインのような値動きの激しさを抑え、買い物や送金に使いやすくしたものです。
  • ソラナ: 取引の処理が速くて手数料が安いブロックチェーンの一種。荷物を一度に大量にさばける高速の宅配センターのようなイメージです。
  • Anchorage Digital Bank: 米国で暗号資産を扱うことが認められた銀行。デジタル通貨の保管や発行を専門にします。
  • 海外送金: 国境を越えて家族や取引先にお金を送る仕組み。これまでは銀行間の通信網を使うのが主流で、時間と手数料がかかりがちでした。
  • Stable Card: ウエスタンユニオンが2026年中に出す予定のカード。ステーブルコインを保有したまま、世界中の店舗で支払いに使えます。

Me-Moon編集後記 🌙

日本にいると海外送金は銀行送金かオンラインサービスのイメージですが、その裏側では古い送金の仕組みが地道に動いていました。それがスマホの中のデジタル通貨に置き換わり始める転換点が、今月の発表だと思います。

海外で働く家族にお金を送る人や、海外サイトでの買い物が多い人にとって、選べる手段が着実に増えていきそうですね🌙

参考リンク

この掲載情報は各取得情報によって提供されています。

※内容の真偽や広告内容についてはご自身でご判断ください。

監修者

小宮 滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。

また、AI・ブロックチェーン開発を強みとしたDXサービスを提供し、企業の成長を支援します。AI・ブロックチェーン技術との統合を通じて、DX体験をシームレスに実現し、ユーザーと企業の双方に新たな価値を創出することを目指して、開発支援やマーケティングを行っております。

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