3行でわかるこの記事
- 何が起きた? Wikipediaを昔のパソコン風のデスクトップで、フォルダをたどるように読み歩ける無料サイトが公開されました。
- 重要なポイント 検索窓に言葉を打ち込むのではなく、フォルダを開いていく感覚でWikipediaを探せます。
- なぜ注目? 目的地へ一直線の検索とは違う、寄り道しながら知らない記事に出会う楽しさがあるからです。
はじめに
「ちょっと調べ物をするだけのつもりが、気づいたら関係ない記事を30分も読んでいた」
そんな経験、ありませんか。
知りたいことを一つ調べていたら、記事の中のリンクをたどって、まったく別の話に夢中になってしまう。そんな寄り道を、もっと気持ちよくしてくれる無料のサイトが話題になっています。しかも画面は、昔のパソコンそっくりです。
この記事では、こんなことを解説していきます。
- 「Wikipedia File Explorer」って、何ができるの?
- どうして、こんなものが作られたの?
- 検索で調べるのと、何が違うの?
パソコンの昔話に聞こえるかもしれませんが、誰でもすぐに触れる話なので、できるだけわかりやすくお伝えしますね。
ひとことで言うと
Wikipediaを、昔のパソコンのフォルダを開いていく感覚で読み歩ける無料サイトが登場しました。検索で答えに一直線で着くのではなく、寄り道しながら知らない記事に出会う楽しさが味わえます。ここからは、その中身と作られた背景を順番に見ていきましょう。
そもそも「Wikipedia File Explorer」って、何ができるの?
Wikipediaを、昔のパソコンの画面そっくりの見た目で、フォルダをたどるように読み歩けるサイトです。
サイトを開くと、青緑色のデスクトップが広がり、画面の左下には「スタート」ボタン、右下には時計が並びます。2000年代のはじめに多くの家庭やオフィスで使われていたパソコンの画面が、そのまま戻ってきたような雰囲気です。
操作の感覚もよく似ています。Wikipediaのカテゴリが黄色いフォルダのように並んでいて、それを開くと、中に記事が書類のように入っています。記事を開けば、昔の文章ソフトのようなウィンドウで本文が読めます。いくつも開いていくと、ウィンドウが画面の上に重なっていき、まるで自分のパソコンの中を探っているような見た目になります。Wikipediaで使われている写真を集めた置き場の画像も、同じようにフォルダで開けて、気に入った一枚を壁紙に設定することまでできます。
「歴史」のフォルダを開けて、その中の「日本の文化」を開いて、さらにその奥へ。お目当ての記事を探すというより、引き出しを一段ずつ開けていくような楽しさがあります。
どうして、こんなものが作られたの?
検索で一直線に答えへたどり着く今の使い方に、別の楽しみ方を足したかったからです。
作ったのは、Sami Smithさんという海外のデザイナーです。大きな会社の製品ではなく、個人が形にしたサイトで、海外のIT好きが集まる掲示板で取り上げられて広まりました。
今、調べ物をするときは、検索窓に言葉を打ち込んで、いちばん上に出てきた答えを読んで終わり、ということが増えました。早くて便利な一方で、「思いがけない記事に出会う」時間は減っています。フォルダを開いていく形は、まさにその寄り道を取り戻すための工夫です。目的の一点に最短で着く便利さとは、ねらいがそもそも違うわけです。
検索で調べるのと、何が違うの?
探している答えに早く着きたいなら、いつものWikipediaのほうが向いています。
検索は、目的地が決まっているときの近道です。一方この「Wikipedia File Explorer」は、目的地を決めずに歩く散歩に近いものです。フォルダを開けて、隣にあった見出しが気になって、そのまま別の記事へ。気づけば、最初に開いた理由をすっかり忘れている、そんな読み方になります。
夜、寝る前にスマホで一つだけ調べるつもりが、リンクをたどって知らない人物の生涯まで読みふけっていた。そんな経験のある人なら、この寄り道の心地よさはすぐにわかるはずです。違うのは、その寄り道を偶然まかせにせず、自分からフォルダを開けて楽しめるところです。知らなかった世界に、自分の手でたどり着く感覚が残ります。
これから、どんな楽しみ方が広がりそう?
同じ作者が、次は地球そのものを探検できる仕組みを準備しているそうです。
Sami Smithさんは、同じ昔のパソコン風の見た目で世界中の場所を見て回れるサイトを作っていると伝えられています。Wikipediaの次は地図、というわけです。実際に公開されればまた違う寄り道が楽しめそうで、続きが気になります。
まずは手元のスマホやパソコンで、公式サイトを開いてWikipediaのフォルダを一つ選んでみてください。お金もかからず、登録もなく、ただ開けて歩き回るだけです。何を調べようと決めずに開いた日のほうが、面白い記事に出会えるかもしれません。
用語ミニ解説
- Windows XP(ウィンドウズ エックスピー): 2001年に登場したマイクロソフトの基本ソフト。青緑色の草原の壁紙が有名で、昔のパソコンの定番画面として記憶している人も多いです。
- ファイルエクスプローラー: パソコンの中のフォルダや書類を開いて中身を確認する画面のこと。今回のサイトは、この操作感を再現しています。
- Wikipedia(ウィキペディア): 世界中の人が書き足しているインターネット上の百科事典。誰でも無料で読めます。
- カテゴリ: 記事を内容ごとにまとめた分類のこと。今回のサイトでは、これがフォルダのように表示されます。
- デザイナー: 見た目や使い心地を設計する人のこと。今回のサイトは、海外のデザイナーが個人で作りました。
Me-Moon編集後記 🌙
検索が速くなるほど、調べ物は目的地に一直線で着くようになりました。便利になった分、フォルダを開けて回り道していたあの時間の楽しさを、少し忘れていた気もします。
用がなくても「歴史」のフォルダを開けて、知らない人物の記事まで読みふけりそうです。遠回りを楽しめる時間は、なかなか贅沢ですね🌙
参考リンク
- Windows XP風デスクトップでWikipediaをエクスプローラーのように探索できる「Wikipedia File Explorer」レビュー — GIGAZINE, 2026-05-23
- Wikipedia File Explorer 公式サイト — Sami Smith, 2026-05-23
- Wikipedia Reimagined as Windows XP With a Retro File Explorer Interface — Tech2Geek, 2026-05-23
