1000円で富山市の“みらい市民”に。90日ごとにまた使える1000円分のチケット付き

3行でわかるこの記事

  • 今までは? 旅行から帰ると、好きになった町との関わりはそこで途切れていました。
  • これからは? 富山市に住んでいなくても、市が公式に認める「みらい市民」として関わり続けられます。
  • きっかけは? 8月17日に1000円で500枚だけ売り出される、富山市の公式NFTパスポートです。

はじめに

「また行きたいな。そう思ったまま、次に行く予定が決まっていない。」

旅行から帰って数日たった夜、スマホに残った写真を見返しながら、そんな気持ちになったことはありませんか。食べたものも、歩いた通りの空気も覚えているのに、その町と自分をつなぐものは手元に何も残っていません。次の連休が来るまで、関係はそこで止まったままになります。

そのまま放っておけば、好きになった町は写真の中にだけ残ります。そこに1000円の入口ができました。富山市が公式に売り出す「TOYAMAみらい市民パスポート(ゴールド)」で、買えるのは富山県外に住んでいる人だけです。

この記事では、こんなことをお伝えします。

  • 「みらい市民」とは何で、どうすればなれるのか
  • 1000円を払うと、具体的に何が手に入るのか
  • 90日ごとにまた使える1000円分のチケットは、どの店で、いつまで使えるのか
  • 暗号資産を持っていなくても買えるのか
  • 富山県内に住む人が買えないのは、なぜなのか

NFTと聞くと身構えてしまうかもしれませんが、やさしくお伝えしますね。

ひとことで言うと

1000円を払うと、富山市が公式に発行するデジタルの市民証と、富山駅と富山空港まわりの3店舗で使える1000円分のデジタルチケットが手に入り、そのチケットは90日ごとに2027年3月末まで戻ってきます。ここからは、その中身と背景を順番に見ていきましょう。

そもそも「TOYAMAみらい市民パスポート」って何?

富山市が、市外に住むファンに向けて配ってきたデジタルの市民証です。今回のゴールドが初めてではありません。無償版のパスポートは1〜2月に2433件、4〜5月に1257件の応募が寄せられ、抽選で1000枚ずつ配られました(富山新聞)。

つまり、欲しいと思って応募しても、外れた人のほうが多かったことになります。富山新聞は、配布枚数の1.8倍の応募が集まるなど好評を博したことから新作の発行を決めた、と伝えています。

「みらい市民」という言葉そのものの定義は、公表資料には書かれていません。プレスリリースの言い方を借りると、このパスポートは「一歩先行くTOYAMAみらい市民の証」です。条件のほうははっきりしていて、富山県外に住んでいて、富山市が好きな方が対象です。住民票は富山になくていい、その代わり富山市が公式に発行した証を持っている。それが、みらい市民と呼ばれる立場です。

なり方も変わりました。無償版は応募して抽選を待つ形でしたが、ゴールドは先着順です。運を待つのではなく、8月17日の午前9時に間に合えば手に入ります。好きな町の市民証を、自分の意思で取りに行けるようになったわけです。

1000円のゴールド版で、手に入るものは?

支払うのは1000円(税込)です。同じ額のデジタルチケットが戻ってくるうえに、美術館の入館料とコワーキングスペースの2時間も無料になります。保有する人に付くと発表されている特典は、次のとおりです。

  • 1000円分のデジタルチケット(使うたびに90日たつと再び使えるようになり、2027年3月末まで)
  • 限定コミュニティサイト「TOYAMAみらい市民コミュニティ・プラス」への参加
  • コミュニティ内のプレゼント企画への参加
  • 富山市ガラス美術館の入館料が無料
  • 富山駅前のコワーキングスペース「スケッチラボ」を2時間無料で利用できる
  • 富山市役所の広報課でパスポートを提示するとノベルティがもらえる
  • 無償版の「TOYAMAみらい市民パスポート」も併せて配布される

パスポートの絵柄を手がけたのは、富山県出身のマンガ家・山口さぷり氏です。

気になるのは無料版との差ですが、無償版の特典が具体的に何だったかまでは公表資料に書かれていません。ただ、ゴールドを買うと無償版も一緒に届きます。どちらか一方を選ぶ話ではありません。

90日ごとに使える1000円分のチケット、どの店で何に使える?

使える場所は3店舗です。富山駅周辺の「ととやま」と「アーバンショップ」、そして富山空港内の「まいどは屋」です(旅行新聞)。どれも富山を発つ前や着いたばかりのタイミングで立ち寄りやすい場所にあります。

利用期限は2027年3月末までです。1回使って終わりではなく、使ってから90日たつとまた1000円分が使えるようになります。夏に手に入れて秋の連休に寄り、年が明けてもう一度立ち寄る。そんな使い方が、期限の範囲でできる形です。

1回使ったら終わるクーポンと違って、90日でまた戻ってくるチケットは「そろそろまた使えるはず」と思い出させてくれます。旅の予定を立てる理由が、季節ごとに手元へ生まれることになります。

暗号資産を持っていなくても買える?

NFTと聞くと、まず取引所に口座を作って、暗号資産を買って、専用の財布を用意して、という段取りを思い浮かべる方が多いかもしれません。今回はそこが外れています。公式発表には「暗号資産不要・日本円決済対応」と明記されています。

売り場はNFTマーケットプレイス「HEXA」で、ゴールドパスポートの販売ページも公表されています。買い方でつまずきそうな点をまとめると、こうなります。

  • 販売開始は2026年8月17日(月)午前9時から
  • 発行枚数は500枚で先着順
  • 1人で複数枚の取得もできる
  • 支払いは日本円で、暗号資産は要らない
  • 対象は富山県外に住んでいて富山市が好きな方(富山県内に住む方は取得できません)

自治体や企業が、暗号資産に触れたことのない人にデジタルの証書を届ける動きは、旅行の分野でも進んでいます。旅行のキャンセル代が無駄にならない時代へ。東急ステイが30万人にWeb3ウォレットを配る理由でも、宿泊する人が意識しないまま受け取れる形が採られていました。難しい部分を裏側に隠すのが、今の作り方の主流になりつつあります。

心配が残るとすれば、枚数のほうです。無償版には2433件の応募が集まったことがあり、今回売り出されるのは500枚です。欲しいと思ったら、8月17日の午前9時を先に手帳へ書いておくほうが確実です。

なぜ富山県内に住む人は買えないの?「関係人口」という考え方

このパスポートは、富山県内に住む方は取得できません。地元の取り組みなのに地元の人が対象外というのは、ふしぎに見えます。

答えは事業の目的にあります。これは富山市の関係人口創出事業として行われていて、狙いは「より富山市を応援したい」「もっと深く富山市と関わりたい」という熱量の高い層の参画と、富山市への来訪促進です。市内に住んでいる人はすでに毎日そこで暮らしています。市が増やしたいのは、住んではいないけれど気にかけてくれる人のほうです。

富山新聞は、市の見立てとして、関係人口はもとより将来的に二地域居住や移住など定住人口につながる可能性がある、と伝えています。事業者の発表にも、保有者とのやりとりを新たな取り組みや将来的な移住などに繋げていく、とあります。今日1000円を払うあなたは、市から見れば「いつか住んでくれるかもしれない人」の一人です。

読む側から見ると、順番が逆になります。住む場所を決めるのは大ごとですが、好きな町と関わり始めるのは1000円で済みます。移住する気がなくても構いませんし、年に1回しか行けなくても構いません。90日ごとにチケットが戻ってくるたび、その町のことを少し考える。それだけで、旅行者と住民のあいだにある「もう一つの地元」ができていきます。

用語ミニ解説

  • NFT: デジタルのデータに「これは誰のものか」という記録を付けて、他と取り違えられないようにした証書です。今回はデジタルの市民証として使われています。
  • 関係人口: その地域に住んでいないけれど、応援や訪問といった形で継続的に関わる人のことです。移住した人(定住人口)と、一度きりの旅行者の中間にあたります。
  • NFTマーケットプレイス: NFTを売り買いする場所です。今回の販売は「HEXA」というサービスの販売ページで行われます。
  • コワーキングスペース: 会社や自宅とは別に、仕事や作業ができる共用のスペースです。今回は富山駅前の「スケッチラボ」が2時間無料になります。

Me-Moon編集後記 🌙

好きな町があっても、住民票を移さないかぎり関係は旅行者どまりでした。その線の引き方が変わり始めているのが面白いところです。

戻ってくるチケットは、お得さより「また行く理由」を配っているように見えます。あなたなら、どの町の市民証を持ってみたいですか🌙

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– 暗号資産を知らない旅行者にデジタルの証書を配る、もう一つのやり方が分かります

– 「関わり続けたい気持ち」をデジタルで形にする取り組みを、スポーツの側から見た記事です

参考リンク

この掲載情報は各取得情報によって提供されています。

※内容の真偽や広告内容についてはご自身でご判断ください。

監修者

小宮 滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。

また、AI・ブロックチェーン開発を強みとしたDXサービスを提供し、企業の成長を支援します。AI・ブロックチェーン技術との統合を通じて、DX体験をシームレスに実現し、ユーザーと企業の双方に新たな価値を創出することを目指して、開発支援やマーケティングを行っております。

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