ChatGPTが好みを覚えて古い情報は自分で忘れる?新しい記憶「Dreaming V3」で会話はどう変わる

3行でわかるこの記事

  • 何が起きた? OpenAIが、ChatGPTの記憶のしくみを大きく作り変えた「Dreaming V3」を6月4日に発表しました。
  • 重要なポイント こちらが頼まなくても好みを覚え、しかも古くなった情報は自分で忘れてくれます。
  • なぜ注目? 毎回ゼロから説明する手間が減り、ChatGPTが「自分のことを知っている相手」に近づくからです。

はじめに

「ChatGPTって、話すたびに毎回イチから説明しないと通じないでしょ?」

そう感じていた方は多いかもしれません。
聞くたびに自分の状況を最初から書き直すのは、地味に面倒な作業でした。
今回の更新は、その面倒をChatGPTの側が肩代わりしてくれる、という話です。

この記事では、こんなことを順番に見ていきます。

  • 新しい記憶「Dreaming V3」って、何が変わったの?
  • なぜ「忘れる力」がそんなに大事なの?
  • 毎日の会話は、どう楽になるの?

少し難しそうに見えるかもしれませんが、できるだけわかりやすくお伝えしますね。

ひとことで言うと

Dreaming V3は、こちらが指示しなくても会話から好みやよく使う設定を覚え、要らなくなった情報は自分で手放してくれる新しい記憶のしくみです。ここからは、その中身と私たちへの効果を順番に見ていきましょう。

新しい記憶「Dreaming V3」って、何が変わったの?

OpenAIは2026年6月4日、ChatGPTの記憶のしくみを作り直したと発表しました。
これまでのChatGPTにも記憶はありましたが、「これを覚えておいて」とこちらが頼む必要がありました。メモ用紙を渡すような形で、渡し忘れると次の会話には残りません。

今回のDreaming V3は、頼まなくても会話の流れから自然に覚えてくれます。
あなたがよく相談する仕事の内容や、文章の好み、避けてほしい言い回し。そういったものを、ふだんのやり取りの中から拾い上げて、次に活かしてくれます。

名前の「Dreaming」は、人が眠っている間に記憶を整理することにちなんでいます。
あなたが画面を閉じている裏側で、AIがその日の会話をそっと整理している。そんなイメージで作られています。

なぜ「忘れる力」がそんなに大事なの?

今回いちばん面白いのは、覚える力ではなく「忘れる力」が伸びたところです。
記憶というと、たくさん覚えるほど良さそうに思えます。でも実際は、古い情報が残り続けると逆に困ります。

たとえば旅行が終わったのに「来週の沖縄旅行が楽しみですね」と毎回言われたら、少しずれて感じます。
引っ越したのに前の住所を前提に話されたり、もう辞めた習いごとの話を続けられたり。そういう「ちょっと古い私」を相手に持たれ続けるのは、案外もどかしいものです。

OpenAIによると、時間が経った情報を新しい状態に直せる割合は、以前の9.4%から75.1%まで上がったとされています。
好みに沿った返事ができる割合も、31.4%から71.3%へと伸びたという数字が出ています。覚えることと忘れることの両方が育って、ようやく「いまの自分」を分かってくれる相手に近づいた、という流れです。

毎日の会話は、どう楽になるの?

いちばん変わるのは、説明し直す手間です。
これまでは新しい相談のたびに「私は文章を書く仕事をしていて、堅い言い回しは苦手で」と前置きしていました。Dreaming V3では、その前置きをChatGPTの側が覚えているので、いきなり本題から始められます。

朝の通勤中にスマホでメールの下書きを頼むとき、自分の口ぐせや署名を毎回打ち直さなくてよくなる。
夜に家計の相談をするとき、家族構成を一から説明しなくても通じる。小さな手間ですが、こういう繰り返しが消えると、会話がぐっと身軽になります。

覚えられた内容が不安な方のために、確認できるページも用意されています。
ChatGPTが自分について何を覚えているのかを一覧で見て、違っていれば直せます。全部おまかせではなく、見て手を入れられる。そこに安心感があります。

これから、ChatGPTとの付き合いはどう進む?

今回の更新は、まずアメリカの有料利用者から始まりました。
無料の利用者や日本を含む他の国へは、これから数週間のうちに順番に広がる予定とされています。少し待てば、多くの方が同じ機能を試せるようになります。

その背景には、提供にかかる手間を減らす工夫があります。
OpenAIによると、この記憶を動かすのに必要な計算量を以前のおよそ5分の1まで減らしたとされ、だからこそ無料の利用者まで配れる、という話です。

ただ、覚えてもらうのが心地よいかは、人によって違いそうです。
全部を覚えていてほしい方もいれば、その都度まっさらから話したい方もいます。どこまで覚えてもらうかを自分で選べる時代に入った、と考えると、次に自分ならどう設定するか試したくなります。

用語ミニ解説

  • メモリ機能: ChatGPTが過去の会話の内容を覚えておき、次の会話に活かすしくみのこと。(顔なじみの店員さんが「いつもの」で通じる感じ)
  • Dreaming V3: 今回発表された新しい記憶のしくみの名前。人が眠っている間に記憶を整理することにちなんでいます。(一日の終わりに机を片づけるイメージ)
  • OpenAI: ChatGPTを作っている会社のこと。(おなじみのアプリを送り出している開発元という立ち位置)

Me-Moon編集後記 🌙

覚えてくれることより、古い情報を手放してくれることのほうに新鮮さを感じました。
人も同じで、いつまでも昔の話を持ち出されても嬉しいとは限りません。忘れてくれるのは、やさしさでもありますね。

どこまで覚えてもらうか、あなたなら最初にどう決めてみたいですね🌙

参考リンク

この掲載情報は各取得情報によって提供されています。

※内容の真偽や広告内容についてはご自身でご判断ください。

監修者

小宮 滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。

また、AI・ブロックチェーン開発を強みとしたDXサービスを提供し、企業の成長を支援します。AI・ブロックチェーン技術との統合を通じて、DX体験をシームレスに実現し、ユーザーと企業の双方に新たな価値を創出することを目指して、開発支援やマーケティングを行っております。

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