暗号資産は取引回数が増えるほど負けやすい?研究データから見る初心者が陥りやすい落とし穴
暗号資産の価格が少し動くと、SNSやニュースでは「上がった」「今がチャンス」といった投稿を頻繁に見かけます。
それを見て売買を繰り返しているうちに、いつの間にか取引回数だけが増えていたという経験がある人もいるのではないでしょうか。
しかし金融研究では、取引回数が多い投資家ほどリターンが低くなる傾向があることが知られています。この記事では、研究データをもとに「なぜ取引回数が増えるほど負けやすくなるのか」を初心者向けに解説します。
3行でわかるこの記事
・金融研究では、取引回数が多い個人投資家ほど平均リターンが低くなる傾向が確認されています。
・理由として、手数料の積み重なり、判断ミスの増加、短期的なノイズへの反応が挙げられます。
・特に暗号資産は24時間動き、SNSの影響も強いため、取引回数を増やしすぎない視点が大切です。
有名な金融研究「Trading Is Hazardous to Your Wealth」
このテーマでよく引用されるのが、金融学者のブラッド・バーバーとテレンス・オーディーンによる研究です。
彼らは約6万6千人の個人投資家の取引データを分析し、取引回数と投資成績の関係を調べました。
その結果、取引回数が多い投資家ほど平均リターンが低くなるという傾向が確認されました。
- 取引回数が少ない投資家 → 市場平均に近いリターン
- 取引回数が多い投資家 → 市場平均より大きく低いリターン
つまり、頻繁に売買するほど有利になるわけではなく、むしろ成績が悪化する傾向が見られたのです。
なぜ取引回数が増えると負けやすくなるのか
研究では主に次の3つの理由が指摘されています。
1. 手数料が積み重なる
取引を行うたびに、取引手数料やスプレッドが発生します。回数が増えるほどコストも増えるため、それだけ利益を出すハードルが高くなります。
2. 判断ミスの回数が増える
トレードは回数が増えるほど判断する機会も増えます。その分、間違った判断をする確率も高くなります。
3. ノイズに反応しやすくなる
短期市場では、ニュースやSNSの情報が価格に影響を与えることがあります。しかしそれらの多くは短期的なノイズである場合も少なくありません。
そのため、情報に反応して売買を繰り返していると、結果的に取引回数だけが増えてしまうことがあります。
暗号資産ではこの傾向がさらに強くなる
暗号資産市場は株式市場と比べても次のような特徴があります。
- 価格変動が大きい
- 24時間取引できる
- SNSの影響を受けやすい
そのため、価格ニュースやSNS投稿に反応して売買を繰り返してしまうケースが特に多いと言われています。
意識したいポイント
もちろん、取引回数が多いから必ず負けるというわけではありません。
しかし研究データを見る限り、頻繁に売買するほどリターンが下がる傾向があるのも事実です。
価格ニュースを見るたびに取引するのではなく、自分の投資方針を決めて、取引回数を増やしすぎないことが、重要なポイントと言えるでしょう。
まとめ
- 金融研究では取引回数が多いほどリターンが低い傾向が確認されている
- 理由は手数料、判断ミス、ノイズ取引など
- 暗号資産市場ではSNSの影響で取引回数が増えやすい
価格のニュースを見るたびに売買するのではなく、冷静に市場と向き合うことが長期的な投資では重要になります。
注意事項
本記事は暗号資産およびWeb3に関する一般的な情報提供を目的として作成されたものであり、特定の暗号資産の購入・売却や投資行動を推奨するものではありません。
暗号資産には価格変動リスクを含む様々なリスクが存在します。投資を行う際は、ご自身の判断と責任において行ってください。
掲載内容については可能な限り正確な情報を提供するよう努めていますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。
