VRの中で物の「硬さ」を指で感じる?光で硬さが変わる新素材がすごい

3行でわかるこの記事

  • 何が起きた? 光を当てると硬さが変わる新しい素材が公開されました。
  • 重要なポイント VRの中で物の硬さや手触りを指で感じられるようになるかもしれません。
  • なぜ注目? 見る・聞くだけだったVRに、触る感覚が加わるからです。

はじめに

「VRって、目で見て楽しむものでしょ?」

そう思っている方は、けっこう多いかもしれません。
でも実は今、VRの世界の物を「触って硬さまで感じる」ための研究が進んでいます。しかも、その鍵になるのが光で硬さが変わる不思議な素材です。

この記事では、こんなことを解説していきます。

  • 光で硬さが変わるって、どういうこと?
  • それがVRと、どう関係するの?
  • 私たちの体験は、これからどう変わるの?

少し近未来の話に聞こえるかもしれませんが、できるだけわかりやすくお伝えしますね。

ひとことで言うと

光を当てると軟らかくなり、止めると元の硬さに戻るゴムのような素材を使って、VRの中の物の硬さを指で感じられるようにしようという研究です。ここからは、その仕組みと未来を順番に見ていきましょう。

そもそも、光で硬さが変わるってどういうこと?

今回の素材を公開したのは、テレビでおなじみのNHKの研究所、NHK放送技術研究所です。5月28日から31日まで開かれている「技研公開2026」という展示会で、研究の成果を見せています。

素材は、シリコンゴムに光に反応する成分を混ぜたものです。ふだんは硬めですが、青い光を当てると、その部分だけがやわらかく変わります。そして光を止めると、30秒から1分ほどで、ゆっくり元の硬さに戻ります。同じ場所で何度でも繰り返せるのがポイントです。

おもしろいのは、光を当てる場所を変えると、硬いところと軟らかいところを自由に描き分けられることです。一枚の素材の上に、ここは硬く、ここは軟らかく、と模様のように硬さの地図を作れる。指で触れたときに、場所ごとに違う手応えが返ってくる、というわけです。

それが、VRとどう関係するの?

今のVRは、目で見える映像と、耳に聞こえる音まではとてもよくできています。ゴーグルをかぶれば、別の場所に立っているような景色が広がります。でも、ひとつだけ大きく欠けているものがあります。触った感覚です。

VRの中でリンゴをつかんでも、本当は何も握っていません。だから「つかんだ」という手応えがない。ここがずっと弱点でした。今回の素材は、その足りないピースを埋めようとしています。VRの中で硬い岩に触れたら指先の素材を硬く、ふかふかのクッションに触れたら軟らかく。映像に合わせて手応えを変えれば、見ているものを本当に触っている感覚に近づきます。

考えてみてください。VRの中で犬をなでたら、ちゃんと毛のやわらかさが返ってくる。映像と手の感覚がそろった瞬間、その世界の「本物っぽさ」は一気に上がります。

私たちの体験は、これからどう変わる?

触る感覚が加わると、VRの使い道はぐっと広がります。

たとえば通販です。画面の中の服やソファに手を伸ばして、生地のかたさや張りを確かめてから買える。届いてから「思ったより硬かった」とがっかりすることが減るかもしれません。ゲームなら、武器を握る手応えや、地面を踏む感触まで伝わって、のめり込み方が変わります。医療や技術の練習でも、本物に近い手応えで訓練できれば役に立ちます。

これまでも、VRで触った感覚を伝える試みはありました。手にはめる手袋型の装置などが研究されてきましたが、機械が大きかったり、感じられるのは振動どまりだったりと、本物の手応えにはなかなか届きませんでした。今回の素材は、硬さそのものを直接変えてしまうという、これまでとは別の入り口から挑んでいます。だからこそ、長年の壁を越える一手になるかもしれないと注目されています。

夜、ゴーグルをかけて遠くの美術館に入り、彫刻の表面をそっとなでてみる。そんな体験が、家にいながらできる日が近づいています。映像を見るだけだったVRが、手でさわって確かめるものに変わっていく。その入り口に立っている感じです。

いつ、実際に触れるようになるの?

今はまだ研究と展示の段階です。

今回の素材は「技研公開2026」の会場で、触覚を伝えるパッドとして展示されています。指を当てると硬さの違いを感じられる形のものや、身につけて使うタイプのものが見られます。研究所は、思いどおりに硬さを操れる信頼性の高い技術を目指していて、ここから先、製品として育っていくことが期待されています。

すぐに自分のスマホやゲーム機に付いてくるわけではありません。それでも、VRの「触れない」という長年の弱点に、まっすぐ挑む技術が出てきたことにわくわくします。次にこの研究がどこまで進むのか、続きが気になります。

用語ミニ解説

  • VR: ゴーグルをかぶって、別の場所や世界に入り込んだように感じられる技術です。(目の前いっぱいに映像が広がるイメージ)
  • 触覚技術(ハプティクス): 機械を通して、触った感覚や手応えを人に伝える技術です。(スマホがブルッと震えて知らせてくれるのも、その仲間です)
  • ポリマー: たくさんの小さな分子がつながってできた材料のことで、ゴムやプラスチックもこの仲間です。
  • NHK技研公開: NHKの研究所が、開発中の最新技術を一般に見せる毎年恒例の展示会です。

Me-Moon編集後記 🌙

映像と音はどんどん進んでいるのに、触る感覚だけが遅れていたように思います。その最後のピースに、光で硬さを変えるという新技術で挑んでいるのが面白いですね。

VRで犬をなでて、毛のやわらかさが指に返ってくる。そんな事が想像できるところまで来ました。見るだけの世界が、手でさわれる世界に変わっていくのが楽しみですね🌙

参考リンク

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監修者

小宮 滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。

また、AI・ブロックチェーン開発を強みとしたDXサービスを提供し、企業の成長を支援します。AI・ブロックチェーン技術との統合を通じて、DX体験をシームレスに実現し、ユーザーと企業の双方に新たな価値を創出することを目指して、開発支援やマーケティングを行っております。

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