3行でわかるこの記事
- 何が起きた? シャープの家電とつながるAI「NIAH(ニア)」が、2026年9月30日に始まりました。
- 重要なポイント 「ダウンジャケットって家で洗える?」と聞くと、自分の洗濯機に合うコースを教えてくれて、その画面から設定までできます。
- なぜ注目? 月30回までは無料で、対応する家電を持っている人は有料プランを6カ月間タダで試せます。
はじめに
ダウンジャケットは、家で洗っていいのか迷いやすい服です。スマホのトーク画面で「ダウンジャケットって家で洗える?」と聞くと、うちの洗濯機でできる洗い方を答えてくれて、そのまま洗濯機の「ダウンジャケットコース」までセットできます。説明書を探す手間が、ひとことで済むわけです。
シャープは2015年から、ネットにつながって使う人の好みや生活のパターンを覚えていく家電を売ってきました。その数は累計で1,000万台を超えています。2025年には初めて家電に生成AIを載せていて、操作方法についてのコールセンターへの問い合わせが約30%減りました。10件かかってきていた電話が、7件ほどで済むようになった計算です。
そして2026年9月1日の発表会で、常務執行役員 Co-COOの菅原靖文氏が登壇して発表したのが、統合AIサービス「NIAH」です。家電やサービスとつながって、暮らしに合わせた提案や手伝いをしてくれます。無料でどこまで使えるのか、うちの家電は対応しているのか。順番に見ていきます。
ひとことで言うと
うちのシャープ家電の使い方を、話しかけるだけで教えてくれて、設定までしてくれるAIが今日から使えます。
「ダウンジャケットって家で洗える?」と聞くと、何が起きる?
ふだんの言葉で話しかけると、NIAHはその家にある洗濯機にどんな機能があるかをわかったうえで、合うコースを案内します。ダウンジャケットなら「ダウンジャケットコース」を勧めて、トーク画面からそのままコースを設定できます。設定画面を探したり、洗濯機のボタンを何度も押したりしなくて済みます。
公式サイトには、泥だらけのユニフォームの洗い方を聞く会話例も載っています。洗濯機ES-12X1の場合、NIAHは泥汚れには「温水極め洗い」コースを使うよう答えています。コース名を知らなくても、困っていることを言えば名前のほうから出てくるんですね。
最近の家電は機能が多いぶん、使いたい機能がどこにあるのか探しにくくなっていました。その困りごとを会話で解くのが、NIAHの狙いです。
洗濯機のほかに、NIAHに何を頼める?
エアコンでは、その日の天気に合わせた運転モードを提案して、設定まで案内します。会話例では、夜の暑さを心配すると、夜は気温が下がる予報だと伝えたうえで、数時間先の部屋の様子を先読みして温度を調整する「クラウド設定」をオンにするよう勧めています。空気清浄機なら、今日やることを聞いたときに買い物メモや雨の予報を振り返りつつ、雨のあとに花粉が飛び始めるからと「花粉」モードを勧める例もあります。
冷蔵庫まわりでは、使いかけの合いびき肉の保存方法を聞くと、ラップで包んでチルド室へ、と答えます。さらに前にした会話を覚えていて、煮込みハンバーグを提案してくれます。アプリの「気になること」に「赤ちゃんがいる」と登録しておけば、洗濯機では「赤ちゃんの衣類コース」、調理家電では離乳食と同じ食材を使った大人向けのレシピというように、家電をまたいで提案が変わります。
家電の外の用事も頼めます。ゴミ出しや買い物のような毎日のタスクを話しかけると、カレンダーに入れて、忘れないよう知らせてくれます。公式サイトでは「こんにちは、ニアだよ。」と気さくに自己紹介しています。
苦手なこともあります。最新ニュースのように、その場でネットを検索しないと答えられない話には対応していません。また生成AIを使っているので、答えに間違いが混じることもあるとシャープ自身が注意書きしています。コースを設定する前に、画面の案内をひと目確かめておくと安心です。
無料でどこまで使える?お金がかかるのはどこから?
プランは会話の回数で分かれた4種類です。無料のフリーは月30回まで使えます。有料は、ノーマルが月額495円(500円玉1枚より少し安い)で月300回、プレミアムが990円で月600回、ゴールドが1,980円で月1,200回です。回数は、こちらが話しかけてNIAHが答えるまでの1往復で1回と数えます。フリーの30回なら、1日1回ずつ相談してちょうど1カ月もつくらいです。回数は毎月1日にリセットされ、余った分を翌月に持ち越すことはできません。
対象の家電を持っている人は、使い始めた日から6カ月間、ノーマルプランを無料で試せます。有料プランで使えるようになることは2つあります。1つは、予定やタスクを家族のスマホのNIAHアプリと共有できることで、登録した本人のほかに最大3人まで加われます。もう1つは、NIAHの性格を「寄り添い型」「スマート型」「ユーモア型」の3タイプから選べることです。まずは無料の6カ月で家族と共有してみて、続けるか決められます。
うちの家電は対応してる?使い始めるには何をする?
始まった時点で対応しているのは、空気清浄機、エアコン、洗濯機、冷蔵庫、調理家電などの6カテゴリー、52機種です。新しく買う製品だけでなく、アップデートで対応できる今までの機種でも使えます。9月10日に出た加湿空気清浄機「KI-WX100」「KI-WX75」はNIAHに対応していて、1日3回、本体から声でメッセージを伝えてくれます。自分の家電が入っているかどうかは、公式のNIAHサポートサイトにある対応機種の一覧で確かめられます。
使うのに必要なのは、対応機種、スマートフォン、インターネット、それにシャープの会員ID「COCORO MEMBERS」の登録です。家電を操作するスマホアプリ「COCORO HOME」を最新版に更新して、対象の機器を登録すれば準備はできます。NIAHアプリも9月30日からダウンロードできます。これまでのAI機能「COCORO HOME AI」は9月30日で終わり、COCORO HOMEのAIトークボタンはNIAHに切り替わります。
NIAHはこれからどこまで広がる?
発表のあと、9月12日には東京の渋谷スクランブルスクエア、9月26日には大阪の阪急大阪梅田駅で、先に試せるイベントが開かれていました。今日からは、家で自分の家電を相手に試せます。
調理家電の会話機能「クックトーク」とはしばらく連携したまま使えて、献立の提案や調理手順の案内などは2027年にNIAHへまとめられる予定です。同じ2027年にはテレビともつながる予定です。シャープはほかの会社の機器や外のサービスとの連携も検討していて、誰でも乗り入れられる土台にすることを目指しています。
ネットにつながらない家電を持っている人にも広がっていきます。操作まではできないものの、ふだんの言葉で使い方を確かめられるようにしていく計画です。
用語ミニ解説
- NIAH(ニア): シャープのAIサービスの名前です。家電やカレンダーとつながって、話しかけると使い方の案内や設定、予定の管理をしてくれます。
- COCORO HOME: シャープのネットにつながる家電を、スマホから操作したり状態を見たりするためのアプリです。
- COCORO MEMBERS: シャープの会員サービスです。NIAHを使うには、ここでIDを登録しておく必要があります。
Me-Moon編集後記 🌙
家電には、名前を知らないせいで使っていないコースがあるのかもしれません。困りごとを口に出すだけでそのコースにたどり着けるのは、うれしい変化です。
まずは無料の30回で、今シーズンのダウンジャケットの洗い方から聞いてみたくなりますね🌙
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同じシャープのAIでも、こちらは言い返してくる相棒。性格を選べるNIAHと比べると違いが見えます。
家電のほかにも、スマホひとつで試せるAIの使い方をまとめています。
参考リンク
- シャープ、統合AIサービス「NIAH(ニア)」を提供開始 — シャープ(公式ニュースリリース), 2026-09-01
- NIAH(ニア)サービスサイト — シャープ(NIAHサービスサイト)
- シャープ、家電と連携する統合AIサービス「NIAH」 — Impress AI Watch
- シャープの家電AI「NIAH」、洗濯機のコース設定まで — 家電Watch
