AIを使うと文章は本当に創造的になる?米大学が2200本のエッセイで調べた意外な結果

3行でわかるこの記事

  • 何が起きた? AIを使った文章は本当に創造的なのかを、米大学が2200本のエッセイで調べました。
  • 重要なポイント 一人ひとりの文章ではなく、みんなの文章を集めると、AIを使った側はアイデアが似通う傾向が見えました。
  • なぜ注目? 便利なAIが、知らないうちに私たちの発想を平らにしているかもしれないからです。

はじめに

「AIに手伝ってもらえば、文章はもっと豊かで創造的になる」。そう思っていませんか。アイデア出しを頼めば、自分では浮かばない切り口がどんどん出てくる。たしかに、一人で書くより心強い味方に感じます。

ところが、その思い込みに「待った」をかける研究が出てきました。AIを使った文章を一つひとつ見ると悪くない。でも、たくさん集めて並べてみると、どれも似たような顔をしている。便利さの裏で、こっそり起きていた現象です。ここがなんとも考えさせられるところです。

この記事では、こんなことを解説していきます。

  • 研究では、人間とAIの文章をどう比べたのか
  • 「アイデアが似通う」とは、具体的にどういうことか
  • 私たちは、AIとどう付き合えばいいのか

ひとことで言うと

AIは一人の作業を助ける一方で、みんなが同じように使うと社会全体のアイデアが似通っていく心配がある。その研究結果を、順番に見ていきます。

人間とAI、2200本のエッセイでどう比べた?

この研究は、アメリカのジョージタウン大学の研究者たちが行い、2025年に学術誌で発表されました。題して「大きなAIが、文章のアイデアの多様性を平らにしてしまう効果」を調べたものです。

方法はシンプルです。人間が書いたエッセイと、AIが書いたエッセイ、あわせて約2200本を集めて比べました。1本ずつではなく、何本も積み重ねていったときに、新しいアイデアがどれだけ増えていくかを測ったのです。

ここでのポイントは、1本の出来栄えではなく「集団としての幅広さ」を見たことです。一人の文章としては立派でも、みんなが似た発想なら、社会全体で見ると新しさは生まれにくい。そこに目を向けた研究だと言えます。

「アイデアが似通う」って、どういうこと?

研究によると、人間が書いたエッセイは、AIが書いたものより2倍から8倍も多様なアイデアを生み出していたとされています。1本ずつ増やすたびに、人間の文章は新しい視点をどんどん足していった、というわけです。

一方でAIは、同じような指示を受けると、出てくる答えがだんだん似通っていく傾向が見られました。研究では、これを「均質化」と呼んでいます。少し想像してみてください。クラス全員が同じ参考書だけを読んで読書感想文を書いたら、どれも似た内容になりそうですよね。みんなが同じAIに頼ると、それと近いことが起きるかもしれない、という話です。

別の大学の研究でも、AIだけでアイデアを出すと、参加者の発想の多くが重なってしまったと報告されています。AIが間違っているわけではありません。過去の膨大な文章から「よくあるパターン」を上手に選ぶのが得意なぶん、結果として無難な答えに寄りやすい、ということのようです。

では、AIとどう付き合えばいい?

ここで大事なのは、「AIを使うのをやめよう」という話ではない点です。一人の作業を助けてくれる力は、たしかに本物です。問題は、頼り方にあります。

おすすめは、AIを「答え」ではなく「たたき台」として使うことです。最初の案をAIに出してもらい、そこに自分の体験や引っかかりを足していく。AIの答えをそのまま出すのではなく、自分なりに崩していく。そのひと手間が、似通いを防ぐカギになります。

少し手間に感じるかもしれません。でも、その手間こそが、あなたらしさの正体です。みんなが同じ近道を通るほど、寄り道できる人の文章が光ります。あなたなら、AIに何を任せて、何を自分の言葉で書きますか。

用語ミニ解説

  • 生成AI: 文章や画像を自動で作るAI。ChatGPTなどが代表で、文章のたたき台づくりに使われることが多い。(頼むと下書きを作ってくれる相棒)
  • 均質化: みんなの作るものが、だんだん似通って個性がなくなること。今回の研究の中心テーマ。(金太郎あめのように、どこを切っても同じ顔)
  • アイデアの多様性: 集団の中に、どれだけ違う視点や発想があるか。新しいものが生まれる土台になる。(みんなの考えのバリエーションの豊かさ)
  • GPT-4: 今回の研究で文章を書かせたAIの一つ。広く使われている生成AIの代表格。

Me-Moon編集後記 🌙

便利だからこそ、みんなが同じ道を選ぶ。その先で待っているのが「似たもの同士の世界」だとしたら、ちょっと立ち止まりたくなります。

AIに任せる部分と、自分の手で書く部分。その線引きこそが、これからの個性になりそうです。あなたなら、どこまでをAIに頼って、どこからを自分の言葉にしますか🌙

参考リンク

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監修者

小宮 滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。

また、AI・ブロックチェーン開発を強みとしたDXサービスを提供し、企業の成長を支援します。AI・ブロックチェーン技術との統合を通じて、DX体験をシームレスに実現し、ユーザーと企業の双方に新たな価値を創出することを目指して、開発支援やマーケティングを行っております。

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