コインチェックのつみたてに「金」が入りました。1グラム2万3千円のジパングコイン、アプリで持つと現物と何が違う?

コインチェックのつみたてに「金」が入りました。1グラム2万3千円のジパングコイン、アプリで持つと現物と何が違う?

3行でわかるこの記事

  • 何が起きた? コインチェックが2026年8月31日、金の現物価格とおおむね連動する暗号資産「ジパングコイン(ZPG)」の取扱開始を発表しました。
  • 重要なポイント 1ZPGは金1グラムぶんで、2026年8月時点の値段は1ZPGあたり23,167.38円です。
  • なぜ注目? Coincheckつみたての銘柄に加わり、金を自動買付で持てるようになったからです。

はじめに

「金は、まとまったお金がある人のものだと思っていませんか。」

そう感じている方は多いかもしれません。金の延べ棒や金貨は買う単位が大きくて、手に入れたあとは家のどこに置くのかという話がついてきます。1グラムだけ持ってみたい、という気持ちの行き場がなかなかありませんでした。

その1グラムが、スマホの積立画面に並びました。コインチェックが2026年8月31日、金の現物価格とおおむね連動する暗号資産「ジパングコイン(ZPG)」の取扱開始を発表しています。1ZPGが金1グラムぶんで、2026年8月時点の値段は1ZPGあたり23,167.38円です。

気になるのは、アプリの中の金が現物の金とどこまで同じなのか。そして、いくらから始められるのかという点です。専門の言葉はできるだけ使わずにお伝えしますね。

ひとことで言うと

金1グラムぶんの暗号資産がコインチェックの積立銘柄に加わり、金庫も宅配便もなしで、毎日つみたてなら1日およそ300円から金を持てるようになりました。ここからは、その背景と仕組みを順番に見ていきましょう。

「金を1グラムだけ」が難しかったのは、どこ?

金を持つという話は、値段だけで止まっているわけではありません。現物の金には、届けてもらう配送と、置いておく保管がついてきます。手間もコストも、買ったあとに続きます。

小さく分けて少しずつ買うことも簡単ではありません。1グラムだけ、今月のおこづかいの範囲で、という買い方が現物の世界にはなじみにくいのです。

金が「いつか余裕ができたら考えるもの」の棚に載ったままになるとしたら、理由は値段だけではないのかもしれません。この棚を下ろす鍵は、金そのものではなく金の持ち方のほうにありました。

8月31日、コインチェックのつみたてに何が入った?

その持ち方が、2026年8月31日に届きました。コインチェックがジパングコイン(ZPG)の取扱開始を発表しています。触れられる場所は3つです。Coincheck販売所でのWEBとアプリからの購入・売却、Coincheckつみたて、そしてCoincheck貸暗号資産サービス。買う、積み立てる、貸す。この3つが取扱いの対象になっています。

1ZPGは金1グラムと連動するように設計されています。値段の物差しになっているのはロンドンの取引市場の金の価格で、1ZPGが現物の金1グラムの価格とほぼ等価になるように調整されます。2026年8月時点の値段は、1ZPGあたり23,167.38円でした。

発行元は三井物産デジタルコモディティーズ。ジパングコインは2022年2月にローンチされた、日本初の金価格連動型ステーブルコインです。発行可能な上限は390億円で、将来的に増える可能性があります。

裏付けは紙の約束ではありません。現物の金を担保として保証されています。

アプリで持つ金は、現物と何が違う?

同じなのは、値段の物差しです。ロンドンの取引市場の金の価格を基準に、1ZPGが金1グラムの価格とほぼ等価になるよう調整されます。担保になっているのも現物の金です。値段の面では、金を持っているのとほぼ同じ場所に立てます。

違うのは、持ったあとの暮らしのほうです。小口の取引が容易で、現物の金を扱うときに生じる配送や保管の手間とコストがかかりません。金庫を探す夜も、宅配便を待つ午後も、この持ち方には出てきません。

積立の設定を一度済ませれば、あとは自動買付です。指定の銀行口座から引き落とされるので、毎回入金する手間もありません。買うタイミングを決める作業そのものが、暮らしから消えます。

毎日つみたてプランなら、1日あたり約300円から積み立てられます。金1グラムの2万3千円台という値段からすると、300円はまだ遠い。それでも毎日積み上がっていく形なら、いつのまにか1グラムを越えていきます。この「越える瞬間」を待つ楽しさは、まとめて1本買う現物にはないものです。

持ち方の選択肢もひとつ増えます。ジパングコインは、Coincheck貸暗号資産サービスの対象にもなりました。手元に置いておくだけでなく、貸し出すという使い方も選べます。

支えている仕組みも現物とはまるで違います。コインチェックが扱うジパングコインは、イーサリアムというブロックチェーンのメインネット上で発行されています。使われているERC20Fという規格が、発行や送金の停止、アドレスの制限といった管理の機能を持っています。金庫の鍵の代わりに、プログラムの決まりごとが金の出入りを止めたり制限したりできる形です。

まとめると、値段のものさしは現物と同じ。違うのは、保管も配送もいらないこと、1日およそ300円まで小さく買えること、貸し出すという使い方が選べること。そして、次の節で見る「できないこと」です。

金を暗号資産の形で持つ仕組みは、ほかにもあります。買い物をするほど金がたまるカードの話も以前に取り上げました

できないことは? 手数料はいくら?

いいところだけ並べても仕方がないので、できないことも同じ大きさで書いておきます。

Coincheck取引所での取扱いはありません。送金と受取の機能も提供されません。つまり、誰かのウォレットへ送ったり、外から受け取ったりはできない持ち方です。売り買いはコインチェックの販売所の中で完結します。

現物の金なら、手のひらに載せて誰かに渡せます。アプリの中の金はそれができない。ここは正直に違うところです。金を「持ちたい」のか「渡したい」のか、自分がどちらなのかで向き不向きが分かれます。

手数料はどうでしょうか。Coincheckつみたては、積立サービス手数料と口座振替の手数料が無料です。ただし、これとは別に0.1〜4.0%の手数料相当額があります。無料という言葉の内側に、この幅が入っている。ここを知ったうえで始めるかどうかで、あとの納得感が変わります。

始めるなら、いくらから? 何をすればいい?

順番に見ていきます。まず金額です。Coincheckつみたては1か月あたり1万円から100万円までの範囲で、1,000円単位で設定します。毎月1万円が入り口で、そこから1,000円ずつ刻めます。

次に頻度です。毎日つみたてプランを選べば、1日あたり約300円から積み立てられます。月に一度まとめて買うか、毎日少しずつにするかを選ぶ形です。

そして銘柄を選びます。Coincheckつみたての取扱銘柄は30種類あり、その一覧にジパングコインが加わりました。暗号資産が並んでいた積立画面に、金という物差しがひとつ増えたことになります。

設定はここまでです。一度設定すれば自動買付になり、指定の銀行口座から引き落とされます。あとは、たまっていくのを時々見にいくだけです。

取扱開始に合わせたキャンペーンもあります。ジパングコインの購入金額50,000円ごとに、1口分の応募ができます。

金は、まとまったお金と保管場所がそろってから考えるもの。その順番が、1日およそ300円のところまで下りてきました。

用語ミニ解説

  • ジパングコイン(ZPG): 三井物産デジタルコモディティーズが発行する、金の現物価格とおおむね連動する暗号資産。1ZPGが金1グラムと連動するように設計されています。
  • ステーブルコイン: 値動きを何かの価格に合わせて安定させる暗号資産。ジパングコインは2022年2月にローンチされた、日本初の金価格連動型のステーブルコインです。
  • イーサリアム: 世界で広く使われているブロックチェーンのひとつ。コインチェックが扱うジパングコインは、このイーサリアムのメインネット上で発行されています。
  • ERC20F: イーサリアム上のトークンの規格ERC-20を基に作られた規格。発行と焼却、送金の停止、アドレスの制限、プログラムの更新といった管理の機能を備えています。
  • 貸暗号資産: 持っている暗号資産を貸し出せるサービス。ジパングコインもCoincheck貸暗号資産サービスの対象になりました。
  • Coincheck販売所: コインチェックを相手に暗号資産を購入・売却する場所。ジパングコインの売買はここで行い、Coincheck取引所での取扱いはありません。

Me-Moon編集後記 🌙

金は、「買えるかどうか」に加えて「どこに置いておくか」その置き場所の悩みが、積立の設定画面ひとつで消えてしまうのは面白いです。

1日およそ300円ずつ、金がたまっていく。そんな持ち方が選べる時代になったのは、なかなか楽しいですね🌙

Me-Moonコミュニティのご案内

Me-Moon Mediaは、AIやWeb3をやさしく楽しむコミュニティ「Me-Moon」が運営しています。 記事の感想や気になるニュースの話は、LINEオープンチャットでお待ちしています。

あわせて読みたい

– 同じ「金を暗号資産の形で持つ」仕組みを、カードで使う側から見た記事です

– 国内の取引所に新しい銘柄が並ぶとき、何が変わるのかを別の事例で追っています

参考リンク

この掲載情報は各取得情報によって提供されています。

※内容の真偽や広告内容についてはご自身でご判断ください。

小宮 滉

監修者

小宮 滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。

また、AI・ブロックチェーン開発を強みとしたDXサービスを提供し、企業の成長を支援します。AI・ブロックチェーン技術との統合を通じて、DX体験をシームレスに実現し、ユーザーと企業の双方に新たな価値を創出することを目指して、開発支援やマーケティングを行っております。

X (Twitter) →

一緒に記事を書いてみませんか?✍️

ライター登録はこちら →