3行でわかるこの記事
- 何が起きた? 手持ちのジンバルカメラに専用のウィングを付けると空撮ドローンになるカメラ、HOVERAir VERSAの先行販売が2026年9月29日にMakuakeで始まりました。
- 重要なポイント 1台で手持ち撮影と空撮を切り替えられて、手のひらから飛ばすとAIが自動で追いかけながら撮ってくれます。
- なぜ注目? いつも撮る側に回る人も画面に入れるカメラで、Makuakeでは数量限定で127,900円から申し込めます。
はじめに
旅行や家族のお出かけの写真を見返すと、撮っていた人だけがどこにも写っていない。そんなことはよくあります。カメラを持つ人は、どうしても画面の外に残りがちです。
その悩みを、手持ちカメラに羽を付けて空へ飛ばすことで解こうとしているカメラがあります。海外のクラウドファンディングサイトIndiegogoで先に支援を募ったところ、公開直後から注目を集め、2026年8月20日の時点で約236万香港ドル、日本円で約4,700万円相当を超える支援が集まりました。
そして2026年9月29日、ZERO ZERO ROBOTICSは手持ち撮影と自律飛行による空撮を1台で切り替えられるカメラ「HOVERAir VERSA」の先行販売をMakuakeで始めました。手で持つカメラが、どうやって空を飛ぶのでしょうか。ドローンを飛ばすのに免許はいるのでしょうか。
ひとことで言うと
ふだんはポケットに入る手持ちカメラで、羽を付けると自分で飛んで空から撮ってくれる、1台2役のカメラです。
手持ちカメラが、どうやって空を飛ぶドローンになるの?
ふだんのVERSAは、重さ約162〜163グラムのポケットサイズのカメラです。卵3個分くらいの重さなので、上着のポケットにも入ります。カメラの首の部分には3軸メカニカルジンバルが入っていて、上下、左右、傾きの3方向の揺れをモーターが打ち消すので、歩きながら撮っても映像がぶれにくくなります。
空から撮りたくなったら、重さ約66〜67グラムのフライトウィングを付けます。手順は3つで、カメラのカバーをスライドして開け、ラッチを押してウィングを取り付け、アームを広げれば飛び立てます。取り付けにかかる時間は5秒です。
ウィングの固定には、磁石と機械式のロックを組み合わせたMagLatchという仕組みを使います。メーカーは、つなぎ目に十分な強度と耐久性を持たせていて、飛行中に外れる心配はないとしています。
手持ちカメラとドローンを別々に持ち歩いて、場面ごとに持ち替える必要がなくなるのが、このカメラのいちばんの売りです。ZERO ZERO ROBOTICS創業者兼CEOのMQ Wang氏は発表会で、VERSAを「普段はポケットに入れて手持ち撮影を楽しみ、必要な時に『羽』を付けて空へ飛ばせる1台2役のデバイス」と説明しました。旅先や家族での撮影で撮る人が画面に映らない悩みをなくし、全員が収まる撮影を手軽にしたいという思いから生まれたそうです。
飛ばしたら、カメラはどうやって撮ってくれるの?
飛ばすときは、手のひらにカメラを載せてそのまま離陸させ、撮り終わったら手のひらに戻して着陸させます。プロペラは保護カバーで360度ぐるりと覆われているので、手に触れることはありません。手のひらに降りたことを検知すると、プロペラはすぐに自動で止まります。
空に上がると、AIが撮りたい人を自動で追いかけます。飛び方のモードも用意されていて、人から離れていきながら周りの景色まで広く写すズームアウト、真上から見下ろす俯瞰撮影、人の周りをぐるりと回りながら撮るオービットなどを選べます。
最高速度は時速36キロで、ウォーキングやランニングはもちろん、レジャーのサイクリングやスケートボード、ハイキングのペースにもついていけます。風にはレベル5の耐風性能を持ち、秒速10.7メートルの風まで対応します。時速にすると約38キロなので、VERSA自身の最高速度より速い風の中でも飛べる計算です。
バッテリーは取り外して交換でき、1個で最大14分の飛行か、3時間の手持ち撮影ができます。別売りの充電Hubを使うと、1個なら48分、2個同時でも60分で満タンになります。飛べる時間は長くないので、空撮はここぞという場面に使う形になるかもしれません。
どれくらいきれいに撮れて、AIは何を手伝ってくれるの?
カメラには1/1.13インチのイメージセンサーが入っています。光を受け止める部品で、大きいほど多くの光を取り込めて、暗い場所や明暗の差に強くなります。明るさの幅を表すダイナミックレンジは17.5ストップあり、まぶしい空と木陰が同時に入っても、空が白く飛んだり影が真っ黒につぶれたりしにくくなります。
動画は4Kの細かさで1秒に60コマ撮れる4K60fpsに対応します。色の段階をなめらかに残す10-bit HDR記録や、撮ったあとにパソコンで色を整えやすいH-Log記録も使えます。
スマホで見る縦長の動画も、横長の映像を切り取らずに最大4K60fpsのまま撮れます。手持ちのときはカメラを横向きに持つだけで縦の映像になり、飛んでいるときはジンバルが自動で縦向きに回ります。
構図づくりもAIが手伝います。手持ちのときは画面に構図のガイドが出て、飛んでいるときはAIがジンバルを自動で動かし、移動中も撮りたい人をいい位置に保ちます。さらに、周りの様子を見てカメラの位置や構図を提案するAI Compositionと、いろいろな角度から撮った映像をもとに空間を3Dで作り直す3D Worldsという機能もあります。
ドローンの免許はいる? 気をつけることは?
VERSAは自分で飛ぶ自律飛行カメラなので、難しい操縦を練習する必要はなく、いわゆるドローン免許も基本的にはいりません。MQ Wang氏は発表会で、ドローンは複雑で危険というイメージを持たれやすいと話したうえで、目指すのは「誰もが日常で使える『フライングカメラ』」だと語りました。
ただし、手続きはひとつあります。ウィングを付けたときの重さは約230グラムです。海外には249グラム未満なら登録が簡単になる国がありますが、日本の航空法では100グラム以上が無人航空機として扱われます。そのため、日本の屋外で飛ばすには機体登録が必要です。
飛ばす場所にも少し気を配ります。VERSAはShadowTrackという技術で人の動きを先読みし、なめらかな飛行ルートを作ってぶつかる危険を減らします。ただ、障害物を自分で見つけて止まったりよけたりする機能はないので、木や建物から離れた開けた場所のほうが向いているかもしれません。防水ではないため、雨の日や水辺、湿気の多い場所で飛ばさないよう案内されています。
もしものときのために、うっかり壊したときや、どこかへ飛んでいって見失ったときに追加で補償を受けられる12か月のサービスプラン、HOVERCareも用意されています。登録と場所選びさえ押さえれば、あとは手のひらから飛ばすだけです。
いくらで、いつまでに申し込めば手に入るの?
Makuakeでの先行販売は、2026年9月29日11時から11月13日22時までです。
基本のVERSA スターターセットは、通常価格139,800円のところ、Makuakeの数量限定価格で127,900円です。11,900円安く、1割近く下がる計算です。上位のVERSA オールインワンセットは、通常価格177,800円が数量限定で162,600円になり、こちらは15,200円安くなります。
手持ちで撮っていた流れのまま、羽を付けて全員を空から写す。そんな撮り方が、ポケットに入るカメラ1台でできるようになります。
用語ミニ解説
- ジンバル: カメラの揺れや傾きをモーターで打ち消し、歩きながらでもぶれにくい映像にする装置です。
- 機体登録: 日本で100グラム以上の無人航空機を屋外で飛ばすときに、機体の情報を国に届け出る手続きです。
- MakuakeとIndiegogo: 発売前の商品に先にお金を出して応援し、完成品を受け取るクラウドファンディングのサイトで、Makuakeは日本、Indiegogoはアメリカのサービスです。
Me-Moon編集後記 🌙
いつも撮る側だった人が、次のお出かけの動画では真ん中で笑っているかもしれません。 5秒で羽を付けて手のひらから飛ばす、その最初の1回でどんな景色が撮れるのか楽しみですね🌙
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VERSAの3D Worldsのように、空間をとらえて撮ったあとから見え方を変える写真の仕組みをもっと知りたい人に。
参考リンク
- HOVERAir 公式サイト — ZERO ZERO ROBOTICS
- HOVERAir VERSA 先行販売プロジェクト — Makuake
- HOVERAir VERSAのMakuake先行販売開始 — デジカメ Watch
- HOVERAir VERSA 国内発表会 — デジカメ Watch
- HOVERAir VERSA 発表 — デジカメ Watch
- HOVERAir VERSA Indiegogoでの支援状況 — デジカメ Watch
