眼鏡市場の「Linse Display」、両目のレンズに翻訳と道案内が浮かぶ。119,000円で度付きにも対応

眼鏡市場の「Linse Display」、両目のレンズに翻訳と道案内が浮かぶ。119,000円で度付きにも対応

3行でわかるこの記事

  • 何が起きた? 眼鏡市場を運営するメガネトップが、両目のレンズに文字を映すメガネ「Linse Display」を発表しました。
  • 重要なポイント 会話の翻訳や文字起こし、道案内がレンズの中に出て、価格は119,000円、10月23日から先行予約が始まります。
  • なぜ注目? 度付きレンズで作れて、いつもの眼鏡店でかけ心地を合わせてもらえるからです。

はじめに

メガネトップの体験会「あなたが知らないメガネの世界」の会場で、商品開発グループの早田直純グループ長が、まだ試作段階の新しいメガネを掲げました。会場ではその試作機を使ったデモも行われました。

早田さんはこのメガネを「スマートグラスの新たな可能性を追求した待望の後継機」と紹介しています。スマートグラスは、スマホとつながってメガネ側でいろいろなことができる眼鏡のことです。

その新しいメガネが、眼鏡市場の「Linse Display」です。レンズに浮かぶ文字で何ができて、目の悪い人でもふつうの眼鏡のように作れるのか。順番に見ていきます。

ひとことで言うと

眼鏡市場が、話している相手の言葉の翻訳や道案内をレンズの中に出せるメガネを、度付きでも作れる形で売り出します。

レンズに何が浮かぶ? 翻訳・文字起こし・台本・道案内でできること

Linse Displayは、左右両方のレンズに小さな画面が入っています。かけたまま前を見ると、見ている景色に文字や地図が重なって見える仕組みです。画面には緑色に光るとても小さな部品が使われていて、両目とも同じ作りです。

レンズに出せるものは4つあります。1つ目は文字起こしで、周りで話している声をその場で文字にして見せてくれます。2つ目は翻訳で、相手が話した外国語を訳して表示します。3つ目はテレプロンプターで、これは人前で話すときに台本を目の前に出してくれる機能です。4つ目がナビで、目的地までの道を視界に出してくれます。

翻訳できる言葉は、英語、日本語、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語の9つです。旅行先で店員さんが話した言葉が、相手の顔を見たまま字幕のように読めるとしたら、スマホを差し出して待つ時間がなくなるかもしれません。

発表の写真には、台本をレンズに出して話している場面や、地図ナビを使っている場面が載っていました。操作は声でもできるほか、耳にかける部分のツルに付いたタッチパネルと、ツルの下にある押しボタンでも動かせます。

これまでのLinseシリーズにはAIの機能がありませんでした。Linse DisplayではAIの機能に対応し、AIグラスになりました。話しかけると答えてくれるAIアシスタントの機能も、これから追加される予定です。

度付きでも作れる? お店での調整と、その日に受け取れる条件

レンズは色のついていない透明なもので、度付きのレンズにも対応します。画面の入ったフレームの内側に、もう1つ小さなフレームをはめて、そこに度付きレンズを入れる作りです。

早田さんは「デバイスでありながら、しっかりメガネとして使えること」にこだわったと話しています。その言葉どおり、お店ではふつうの眼鏡と同じように細かいかけ心地の調整を受けられます。鼻に当たるパッドも、根元の金具で調整できるタイプです。

お店に在庫がある単焦点レンズなら、その日のうちに加工してもらえます。単焦点レンズは、近く用か遠く用かのどちらか1つに度を合わせたふつうのレンズです。遠くも手元も1本で見られる遠近両用レンズの場合は、約1週間で用意できます。

前のモデルの売れ方を見ると、度付きが大事なことが分かります。前作のLinseシリーズを買った人のうち48.9%が度付きレンズを選んでいました。だいたい2人に1人です。さらに度付きを選んだ人の30.7%、つまり約3人に1人は、遠近両用のような度が少しずつ変わるレンズで作っていました。

開発を担当した吉田和弘部長は、前作を出したときは、スマートグラスに興味のあるガジェット好きの人が中心に買うと思っていたそうです。ところが実際は、眼鏡として毎日かけたい人も多く買っていたことが数字に出ています。前作では追加6,200円からで度付きに変えられ、その日に受け取ることもできました。Linse Displayの度付きの追加料金は、まだ発表されていません。

道案内はどこまで使える? 徒歩と自転車はOK、電車はまだ

ナビは、今のところ歩きと自転車での移動に対応しています。電車での移動には対応していないので、乗り換えの案内をレンズに出すことはまだできません。

ナビの地図は、メガネと組み合わせて使う専用アプリの中にある地図アプリを使います。視界の中には、進む方向と目的地が表示されます。表示の大きさは2種類から選べて、視界のほぼ全体を使う大きな画面と、コンパクトな小さい画面から選べるようになっていました。

知らない街を歩くとき、スマホの地図を見ながら交差点で立ち止まることがあります。顔を上げたまま進む方向が分かるなら、そのひと手間が減るかもしれません。

メガネとして毎日かけられる? 重さ・電池・カメラのこと

重さは約50gです。卵1個くらいの重さを顔にかけるイメージになります。本体の電池は200mAhで、数千mAhが当たり前のスマホの電池と比べるとずっと小さめです。持ち運び用には、充電の機能が付いたケースも用意されます。スマホとはBluetoothとWi-Fiでつながります。

スピーカーも付いているので、ペアリングしたスマホを通して電話をしたり、音楽を聴いたりもできます。一方で、メガネ本体は防水ではありません。雨の日や水まわりでは気をつける必要がありそうです。

約1,200万画素のカメラも付いていて、写真を撮れます。前作のLinseとちがって、カメラはフレームの正面の真ん中にあります。カメラのすぐ下には小さなランプがあり、撮影中はこのランプが点滅します。メガネトップは、周りの人に気づかれずに撮れる作りにはしない、という考えでこの設計にしています。

119,000円はいつどこで買える? 10月23日の先行予約と、製品版で変わるかもしれないこと

価格は税込みで119,000円、税抜きでは108,182円です。2026年10月23日から、クラウドファンディングのサイト「GREEN FUNDING」で先行予約が始まります。そのあとは、全国の眼鏡市場の店舗などで売られる予定です。

眼鏡市場は2026年3月末の時点で、国内に1,036店舗、海外に35店舗あります。10月6日にはブランドが生まれて20周年になります。近所にある眼鏡店で、このメガネを試したり度を合わせたりできるようになるかもしれません。

Linse Displayはシリーズの2作目です。1作目は2月に出たもので、国内の眼鏡メーカーで初めてカメラを付けたスマートグラス「Linse」と、音楽を聴くためのオーディオグラス「Linse Lite」がありました。シリーズは企画から4年以上かけて作られています。今回は、ARグラス向けの画面を作る会社Cellidと手を組み、技術の開発はCellid、商品づくりと販売はメガネトップが受け持っています。

AIグラスはMetaやRokidなど、ほかの会社からも次々に出ています。その中でメガネトップは、国内でいちばん大きな眼鏡専門店ならではの細かなサポートを強みに挙げています。

注意しておきたいのは、発表で使われたのが試作機だという点です。製品版では仕様や見た目が変わる可能性があり、メガネトップも製品名や仕様、クラウドファンディングの時期が変わる場合があるとしています。10月23日に予約ページが開いたときの内容が、いちばん新しい情報になります。

用語ミニ解説

  • ARグラス: かけたまま見ている景色に、文字や矢印などを重ねて表示できるメガネのことです。
  • GREEN FUNDING: 発売前の商品を、応援する形で先に予約して買えるクラウドファンディングのサイトです。
  • Cellid: ARグラス用の画面を作っている会社で、Linse Displayの技術開発を担当しています。

Me-Moon編集後記 🌙

AIグラスを、いつもの眼鏡市場で度を合わせてもらって作れるようになるかもしれません。買う場所が身近な眼鏡店になるのは、大きな変化です。

電車のナビはまだですが、歩きと自転車の道案内と9言語の翻訳が最初から入っています。自分の度数のレンズに字幕が浮かぶところを想像すると、10月23日が少し待ち遠しくなりますね🌙

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あわせて読みたい

同じく度付きで作れる翻訳メガネで、重さや対応言語の数を比べられます。

視界に字幕を出すメガネがほかにどんな形で出ているかが分かります。

参考リンク

この掲載情報は各取得情報によって提供されています。

※内容の真偽や広告内容についてはご自身でご判断ください。

小宮 滉

監修者

小宮 滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。

また、AI・ブロックチェーン開発を強みとしたDXサービスを提供し、企業の成長を支援します。AI・ブロックチェーン技術との統合を通じて、DX体験をシームレスに実現し、ユーザーと企業の双方に新たな価値を創出することを目指して、開発支援やマーケティングを行っております。

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