3行でわかるこの記事
- 何が起きた? 位置情報ゲーム「ピクトレ」の防災チャンピオンシップ、その第2ステージ「全国 避難訓練シーズン」が2026年9月1日に始まりました。
- 重要なポイント アプリの地図に出ている避難所や給水拠点まで実際に歩いて行き、その場でチェックインすると、Amazonギフト券などに交換できる報酬コインがもらえます。
- なぜ注目? 対象が全国1,741市区町村もあって、11月30日までのあいだに近所の避難所へ一度行っておくだけで参加できるからです。
はじめに
自分の家からいちばん近い避難所がどこか、名前まで言えるでしょうか。
学校の体育館、公民館、少し離れた公園。ハザードマップを開けば場所は載っているのに、そこまでの道を実際に歩いた記憶はない、ということはあると思います。そのままだと、いざという時が、その場所への一度目になってしまいます。
その一度目をごほうび付きで済ませてしまう催しが、9月1日に始まりました。位置情報ゲーム「ピクトレ」の防災チャンピオンシップ、第2ステージ「全国 避難訓練シーズン」です。歩いて行って画面を押すと何がもらえるのか。そして自分の住んでいる街は、その舞台に入っているのか。
ひとことで言うと
近所の避難所まで一度歩いておく、というだけの用事に、コインと宝箱と、街どうしの順位がくっついてきます。
避難所に着いたら、何をすればコインがもらえるの?
やることは一つです。アプリの地図に表示された避難所や給水拠点などの指定スポットを実際に訪れ、現地でチェックインする。それだけで特典が手に入ります。
チェックインは、その場所に自分がいることをアプリに知らせるボタンです。地図を眺めているあいだは押せません。着いてはじめて押せます。
手に入るのは報酬コインで、Amazonギフト券などに交換できます。避難所までの往復が、買い物に使える形に変わるわけです。
そのうえ、ゲーム内アイテムが当たる宝箱がランダムに出てきます。毎回ではなく、出るときに出る。散歩の途中に小さなくじが混ざっているようなものです。
もう一つ、暗号資産取引所BitTradeが協賛する「BitTrade賞」があります。これを取ると、BitTradeに作った口座を通じて暗号資産DEPを受け取れます。
9月からの行き先は、どうやって決まったの?
地図に並ぶピンは、運営が机の上だけで決めたものではありません。8月の第1ステージでは、参加者が街を歩いて見つけた防災設備を撮影して投稿し、全国各地の防災設備の情報を地図の上に積み上げました。
撮る対象は避難所や津波避難施設だけではありません。防災倉庫、給水拠点、防火水槽、消火栓、AEDが置いてある場所、消防団の詰所、避難誘導の標識。毎日そばを通っていても、名前を意識せずに通り過ぎているものばかりです。
その地図を使って、第2ステージでは参加者が実際に避難所や給水拠点などを訪れる形へ移りました。地図を作ったのも、その地図をたどるのも参加者です。
シーズンは9月、10月、11月の3つの期間に分かれています。各期間の行き先は、前月までの「都道府県 防災設備発見イベント」で集まった地図データをもとに決まります。10月の行き先は9月までに集まった地図から、11月の行き先は10月までに集まった地図から選ばれます。歩いた分だけ、翌月の地図が厚くなっていきます。
催し全体は8月1日から11月30日までの4か月で、そのうち歩いてチェックインする第2ステージが、9月1日から11月30日までの3か月になります。
もとは電柱を撮るゲーム。誰が、何のために作ったの?
ピクトレは防災のために生まれたアプリではありません。アプリの名前は「ピクトレ 〜ぼくとわたしの電柱合戦〜」で、電柱やマンホールなど身近にある通信設備を撮影し、撮った量や距離を競うチームバトルゲームです。
このゲームには東京電力が加わっています。電柱の写真を撮って投稿するとその電柱を制圧したことになり、地図の上でつないだ距離に応じてポイントが入ります。集めたポイントの交換先は、いまの報酬コインと同じでAmazonギフト券や暗号資産DEAPcoinです。
遊びの形をしていますが、電力会社側の狙いははっきりしています。インフラ設備の保守点検に、街を歩く人の力を借りることです。始まった当時の計画では、ユーザーに支払う報酬に保守点検費用の一部を充てることになっていました。アプリの紹介文も「街のインフラの写真を撮影して地域に貢献」という言葉から始まります。
最初の舞台は群馬県前橋市で、2024年4月から6月に実証試験が組まれました。そこから対象の地域が広がり、電柱と同じやり方で消火栓や防災倉庫が地図に載り、いまは避難所を歩いて回る催しになっています。
お金や仲間は必要なの?
アプリは無料です。入れて、地図を見て、歩いてチェックインするところまで、1円も払わずにできます。
アプリの中にはコインを買うパッケージもあり、1,000円から10,000円まで用意されています。ゲームを速く進めたい人のためのもので、避難所まで歩く分には出番がありません。
iPhoneではiOS 15.0以降で動きます。アプリの大きさは202.8MBで、スマホで撮った写真が数十枚ぶん入る場所を空けておけば足ります。対象年齢は4才以上です。
一人で歩かなくてもかまいません。会社や学校、自治体でまとまって参加する「団体参加パッケージ」も用意されました。組織ごとに専用のコードが発行され、そのコードで参加したメンバーの活動実績を、組織単位でまとめて見られる仕組みです。2026年は催しの一環として無償で提供されます。
田村淳さんが企画とプロデューサーを務める「XU大学」の防災学部とも組みます。XU大学は、働く人が集まって学ぶビジネスコミュニティメディアです。防災の活動に参加する機会が限られていた大学生や企業、地域のコミュニティにも、ゲームという入口から動くきっかけを作るねらいがあります。
自分の街も、この順位争いに入っているの?
対象は全国1,741市区町村です。日本の市区町村の数はぜんぶで1,700台なので、入っていない街を探すほうが難しい数になります。催しが告知された時点では全国47都道府県・1,718市区町村でしたが、第2ステージが始まる時点では1,741に増えました。アプリの地図を開いて近くにピンが立っていれば、自分の街も舞台の中です。
プレイヤーはアンペア、ボルト、ワットの3つのチームのどれかに所属して、チーム対抗でスコアを競います。どれも電気の単位です。
そして、街どうしの勝負もあります。最も活発に防災活動が行われた1自治体が「ピクトレ 防災チャンピオンシップ2026 優勝自治体」に認定され、「日本一、防災が進んでいる街」の称号を獲得します。
3か月が終わったあと、どこかの市区町村が日本一を名乗ります。近所の避難所までの道を一度歩いておくだけで、その勝負に自分の1回を足せます。
用語ミニ解説
- 暗号資産(DEP・DEAPcoin): インターネットの上でやりとりする、お金のような役目のデータ。DEPはピクトレのポイントの交換先で、受け取るには暗号資産取引所に口座が要ります。
- 給水拠点: 断水したときに飲み水を配る場所。学校や公園の地下に、大きな水のタンクが置かれていることもあります。
Me-Moon編集後記 🌙
避難所の場所を体で覚えるのに、ここまで気楽な方法があるとは思いませんでした。
散歩の行き先が一つ決まって、着いたらコインが増えて、宝箱が出る日もある。今週末の1回で、地図のピンをひとつ踏みに行きたくなりますね🌙
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参考リンク
- 「ピクトレ防災チャンピオンシップ2026」9月1日より第2ステージ開始 全国1,741市区町村を舞台に、「避難訓練」をゲーム化 — PR TIMES, 2026-09-01
- ピクトレ、9月1日より防災チャンピオンシップの第2ステージ開始 — NFT Media, 2026-09-01
- ピクトレ、「防災チャンピオンシップ2026」を全国1,718市区町村対抗で2026年8月から開催 — NFT Media, 2026-05
- ピクトレアプリ — App Store
- 写真を撮って電柱を“制圧”、報酬もらえる 東電が参画した位置情報ゲーム「ピクトレ」の狙い — ITmedia NEWS, 2024-03-12
